第3章 【直哉×魔性女中】
本邸での冷酷な振る舞いとは裏腹に、直哉は執務を終えるや否や、憑かれたように別邸へと直帰するようになった。
「ただいま、。
……もう一歩も外に出とぅないわ」
玄関で草履を脱ぎ捨てるなり、彼は彼女に縋り付く。
名を呼べば、は慈愛に満ちた微笑みで両腕を広げた。
直哉はその豊満な胸に顔を埋め、理性を溶かすような甘い香りを深く吸い込む。
そこは彼にとって、呪いから逃れられる唯一の聖域だった。
直哉は赤子のように彼女の乳を求めた。
「……お前がおらな、俺は息もできん。
あぁ…落ち着く…」
貪るように彼女の体温を求める直哉に対し、彼女は抗いがたい甘さで彼を突き放す。
「直哉様。今夜は月のものでございます。
……ご自身でなさってくださいね?」
「……っ、またか
殺生やな……」
直哉は情けなく顔を歪めたが、自分の熱に抗うこともできず涙を滲ませながら自ら手を動かす。
彼女の指が髪を優しく撫で、耳元で「上手ですよ、坊ちゃん」と囁かれるだけで、彼は抗う術を失った。
「、……あ、ぁ……っ!」
彼女の瞳に見守られながら、直哉は情けなく喘ぎ、その指先の中で果てた。
最強を自負する男の矜持は、彼女の掌の上で、蕩けきった快楽へと書き換えられていく。