第26章 タイトル未定【予兆】
「そんなの……さすがに都合良すぎますよ……」
五条の話を聞いて、星良は絶句した。内容が理解できないわけではない。それでも、黙って頷くには あまりに荒唐無稽だ。
「あたしは星也じゃないんです。あたしには――……」
「星良。星也じゃない。僕は君に頼んでるんだ」
いつもとは違う、固い声音で名前を呼ばれ、星良はグッと言葉を呑む。
「僕はできない人間に頼み事をするほど暇じゃないし、信用できない人間に命を預けるようなバカじゃない」
ベッドに座る星良に合わせ、五条が屈んだ。五条の空色の瞳と星良の夜色の瞳の視線が交わる。
「自分のことが信じられないなら、僕を信じてみてよ」
―― 君はさ、自分で思ってるよりずっと『持ってる側』の人間だ。才能も、人望もね。
誰もが信じる最強――そんな彼の言葉に、星良は唇を引き結んだ。
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