第7章 宇宙戦争
目の前の柱のあちこちから、そして、壁面のそこかしこから青い放電の火花が散る。
おっと・・・やっと始まったか。
「き・・・サま・・・な・・・に、、、ヲ・・・死タ・・・」
放電はまたたく間にスーパーコンピューター『皇帝ブライア』一面を青色の蛇のようにのたうち回る。カメラアイが急激に赤、青、黄色とランダムにその色を変え、ついにバキッと音を立てて割れてしまった。
これが、俺の切り札だった。
『プログラム転写型RNAウィルス』
要は空気感染する『生きているコンピューターウィルス』である。少し離れたところから放ったとしても空気を媒介にして回路素子に付着、そこで電気エネルギーにより増殖し、ある程度増殖すると、強制的に回路にウィルスプログラムを書き込み、宿主たるコンピューターそのものを暴走、沈黙させることができるという代物だ。
ただし、こいつには致命的な欠点がある。
空気中での寿命がさほど長くない上に、効果を現すまでに時間がかかるのだ。
だからこそ、俺はここまでこいつを運ぶ必要があったのだ。
ベルトについたパックが散布装置。
この部屋についたときに、それを稼働させた。
そして、なんとか会話を引き伸ばして効果発現まで時間を稼いだ・・・というわけだ。
「お魔・・・ヱ・・・覇ぁ・・・っ!」
体中の回路が暴走を始めたのだろう。レーザーを稼働させることもままならないようだ。
「じゃあな・・・皇帝ブライア殿・・・」
俺のこのセリフは、もう、ブライアには聞こえてはいないだろう。