第2章 XXXをおあずけされた爆豪勝己の話
そんな濃厚なひとときも時間の経過とともに落ち着きを取り戻して流れていく。布団に包まれて勝己の体にピッタリとくっついて静かに呼吸を合わせる。何も喋らなくてもただ幸せな時間。このまま2人で寝落ちちゃってもいいな、なんてそんなことを考えた時だった。今度は私のスマホが鳴り画面に表示された名前は意外な人物だった。
「轟、君…?」
「あ”ぁ”!?」
名前を聞いた瞬間、勝己はがばっと起き上がって私のスマホを奪い取ろうとする。昨日、何があったのかは知らないけど私にかけてくるくらいだから余程のことがあったのかもしれない。
「待って待って、スピーカーにするから一旦落ち着こう?」
一旦勝己を宥めながら通話ボタンを押してスピーカーに切り替える。
「もしもし轟君?どうしたの?」
「朝早くから悪い。昨日の呼び出しで爆豪の機嫌の悪さが振り切っていたのが気になって…。爆豪と凪、何かあったのか?」
「ああ、そのことなら別に何もな…」
「何かあっただ!?全部テメェのせいだろがッ、頭の沸いてんのかこのクソ野郎」
「そうか。…すまない……。緑谷からもしかしたら凪と一緒だったんじゃないかと言われて…。間が悪かった」
「あーそうだよ。現在進行形で間が悪ぃンだよテメェはッ」
「別にいいじゃない、そんな怒んないで?」
「怒ってんじゃねぇ、これは教育だ、躾だ」
「すまない。もし2人がいいなら今から詫びに…」
「来んな、ぜってー来んな。これ以上邪魔すんならマジで殺す」