第4章 HOME 爆豪勝己 / 轟焦凍
「さぁ、私も、買い物に行かなきゃ。昼寝なんてするつもりじゃなかったから急がなきゃ」
「じゃあ一緒に出るか?」
「うん」
二人で一緒に家を出るなんて、海に行った時以来かもしれない。
廊下を通ってエレベーターに向かう。肩が触れそうな距離なのに手は繋がない。でも、私の歩幅に合わせてくれている。明るいエントランスを抜けると、数時間のお別れ。
「じゃあ、また後でね。気をつけて」
「ああ。行ってくる」
「行ってらっしゃい」
轟君の背中を見送りながら、甘く刺す切なさに心が揺れる。
「轟君…」
でも、呼べば振り向いてくれる轟君が優しく笑うから、もう怖くない。
「今夜の、晩御飯のリクエストはありますか?」
嬉しそうに笑う表情を、もっと見ていたい。
きっと感情の答えは、好き。
ねぇ、勝己。
大好きだったよ…。
だからね、少しずつ、忘れていくね。
next.