• テキストサイズ

(R18) 爆豪勝己と轟焦凍とXXXのある生活

第4章 HOME 爆豪勝己 / 轟焦凍



* 轟side


車に戻った時には6時半を少し回ったところだった。朝の光がフロントガラスいっぱいに差し込んだ。さっきまで群青だった空は澄んだ夏の青空が広がっている。

帰り道は車の数が増えていた。コンビニの駐車場にはトラックが停まり、学生やサラリーマンの姿も見える。街がゆっくり目を覚ましはじめている。

隣の凪はシートにもたれ、窓の外を眺めて、小さなあくびが聞こえる。まぶたがゆっくりと落ちていくように閉じかけては、またハッとしたように開く。

「眠いなら寝ていいぞ」
「あ、ごめん…」
「シート倒して少し休め」
「でも轟君だって寝てないのに悪いよ」
「俺は慣れてる。大丈夫だ」
「ごめんね。轟君の運転って気持ちいいから、すぐうとうとしちゃうな」
「そうなのか?自分ではよく分かんねぇけど」

赤信号が青に変わる。揺れないよう、いつもよりゆっくりアクセルを踏む。

「家に着くまではしばらくかかる。寝てていい」
「うん…」
「それに、今日は買い出しも行くんだろ?」
「…あ」

凪は一瞬だけ驚いた顔をして、それから小さく笑う。

「…覚えてたんだ」
「凪の作る飯が楽しみだからな」
「分かった。…じゃあ買い出しの時に食料品も買うから、何を食べたいか考えといてね」
「そ…」
「蕎麦以外で」

凪の言葉が重なる。俺の考えはまんまと読まれていた。口元がわずかに緩む。

「俺、そんなに分かりやすいか?」
「だって家ではお蕎麦しか調理したことないんでしょ?」
「それもそうだな…」
「リクエストがないなら、私のお任せコースになるからね」
「分かった。考えとく」
「うん…」

まだ1日は始まったばかりなのに、数時間先のことが待ち遠しく感じる。会話が途切れた後、凪はいつの間にか眠っていた。

規則正しい呼吸。無防備な寝顔。朝日に透ける睫毛。その横顔を、信号待ちのたびに確かめる。ハンドルを握る手には、砂浜で繋いだ感触がまだ残っていた。

あの時はただ、転ばせたくなかった。
それは本当だ。
けど、それだけじゃなかった気もする。

爆豪が見たらどう思うだろうな。
そんな考えが一瞬だけ過ぎる。

……いや、凪が笑ってくれるなら、今はそれでいい。

隣で眠る温度を感じながら、静かに車を走らせた。



next.

/ 325ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp