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【呪術】もしも、希望の隣に立てたなら。【廻戦】

第48章 祭典と籠


紅海は顔を上げた
『まだ探してるんだよね?』
「もちろん」

五条は即答した
「内通者が一人とは限らないしね?まだ分かってないこともある」
『……そっか』

紅海はもう一度、頷いた
『教えてくれて、ありがとう』

五条の目が、わずかに動いた
「……ん?」

『私、知らないままなのは、ちょっと嫌だったと思う』

紅海は、困ったように笑った
『びっくりしたけど……』
何か訳があるのかもしれない…そう思ったけれど
五条の手前、口にすることはしなかった

メカ丸を信じていたからといって、内通者という事実をなかったことにはできない
かといって、これまでの接点まで嘘だったと決めつけることもできなかった

紅海は、その両方を抱えたまま、事実を受け止めようとしていた
五条は、しばらく彼女を見ていた

「……前にさ」
『うん?』

「僕が君に、悠仁の事隠し事して、すごく悲しませたことがあったでしょ」
紅海の表情が、ほんの少しだけ揺れた
事情があったのは分かっていた。それでも、知らされていなかったことが悲しかった

五条も、そのときの紅海の顔を覚えている
「だから、こういうことは、なるべく君に隠したくないんだよね」

さらりとした言い方だった
けれど、その言葉は五条なりの誠実さだった。

紅海は目を瞬かせた
『……悟』

「もちろん、何でもかんでも話せるわけじゃないけどさ…君に関係あることなら、知っておいてほしいし」

五条はそこで、少しだけ笑った
「後から知って、また怒られるのも嫌だしね?」

『……もう!』
紅海は、思わず笑ってしまった
『私、そんなに怒ってないよ!』

「えー? そうだっけ?」
『そうだよ!』

「ふーん」
五条は楽しそうに笑う

そのやり取りは、いつも通りだった
けれど五条は、笑いながらも、彼女の顔を見ていた

「……まあ、そういうわけだから」
五条は椅子から立ち上がった

「何か分かったら、また話すよ」
『うん、私も、何か気づいたことがあったら伝えるね』

「よろしく」
五条は軽く手を振った
「で、次…紅海は言いたいことあったみたいだけど?」
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