第4章 ヤドリギと流れ星
「傍、お前も雷門に来ていたのか」
「まぁねー。でも、基本は京介の好きにしていいって聞いたよ。
僕はあくまで、必要な時にだけ動く補佐官って感じらしい」
「余計なことを……」
「まぁまぁ、そう硬いこと言わずにさ。柔軟にやってこうよ」
入学式とクラスごとの説明を聞き終え、僕と京介は理事長室に呼び出されていた。
その道中。
思えば、雷門に来てから京介と個別に話すタイミングはこれが初めてかもしれない。
京介とはシードの中でも比較的関わったことのある部類だが、サッカーを管理するために集められた者同士で知り得る情報は少ない。
フィフスセクターの内部はお互いに腹を割って話し合うような雰囲気でもないし、周囲を見てもそういう社交的なタイプの方が少ないように思う。
事情に深入りをするのも野暮だと思いしていないが、少なくとも名前で呼ぶのを許される程度の信用は築けているらしい。
「ご覧の通り、僕は有事の時以外はサッカー部に関わるつもりないからね。
部の外から、静かに監視させてもらうことにするよ」
「好きにしろ。オレの邪魔さえしないなら、お前のやり方に口は出さない」
「はーい」
ぐるぐると階段を何周も登る。
この学校の職員室は1階にあるのに、なぜ校長室と理事長室だけは4階にあるのだろうか。
近い方が色々と便利な気もするが、創設者の趣味だろうか。
何とかと煙は高いところが……と言うし。