第9章 第九話
「…そうですね、防火頭巾など作ることができたら、助かりますが」
「でき、まーす!」
まさかの再びの防火頭巾。
それっと帽子を振ってみると、あら不思議、一枚布の頭巾が中から出てきた。
「あれ?この前と色が違う…」
「これは…ミスリルヘルハウンドの皮ではありませんか!!」
「ミスリル…は聞いたことあるけど…」
「これは大変貴重な皮ですよ。こんな状態の良いものは初めて見ました!!この皮をかぶれば、火山の中も歩けると言われるほど熱や炎を防いでくれます」
「そうなんですね…(あれ?じゃあ、この前のもサラマンダーではないのか)」
「貴女の能力は…わたくしの理想をかなえてくれるものだ…」
私の能力と言うか、このシルクハットなんですけどね…。
改めて怖くなった。