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追いかけっこ【ハイキュー‼︎】

第3章 吹っ切れる


一瞬、空気が止まった。

「お、めで…とうご」
「おめでとうございます!」

俺はつい、言葉に詰まった。
及川が被せるように言った言葉こそ、俺が言いたかった言葉。

意気揚々と「えープロポーズいつだったんですかー!」「式は挙げるんですかー!」などの質問を及川が投げかける。彼女はそれに対して丁寧に受け答えしていた。照れくさそうに、でも嬉しそうに、大好きなその笑顔を浮かべて。俺はそれを聞いているようで、右から左へ流してしまっていた。
頭を思い切り殴られた、というより、その後のような感覚。ポッカリと突然穴が空いたようだった。
それはきっと、覚悟をしていたから。最初から「この部分は空く」とわかっていて、無意識に切り込みを入れておいたのだろう。それが今空いただけのこと。

ーーー思ったよりくるな…
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