第2章 おうちデート、ただし条件付き
「また食べたいなぁ」
「ね、それならさ」
照れて顔が熱くなるのを誤魔化すように、カナタは明るい声で提案した。
「今度一緒に作ろ?教えてあげる」
「ええ〜、めんどくさいな〜」
「自分で料理できると楽しいよ?」
天使の悪魔は、「うーん」と唸りながら最後のハンバーグを頬張り、飲み込んでから渋々と答えた。
「…わかった」
「やった!」
「あと……次はもう少し長くいられるように交渉してみるよ」
「じゃあせめて半日!」
両手を合わせて懇願するカナタを、天使の悪魔はジト目で見つめる。
「二時間から半日は無謀じゃない?」
「だって、なるべくたくさん一緒にいたいから」
「……まあ、聞いてみるけど期待はしないで」
「はーい!」
カナタの笑顔につられるように、天使の悪魔もわずかに口の端を上げた。
「……ね、天使くん」
「なに?」
「時間的に途中までになっちゃうけど、食べ終わったら映画観ない?」
「べつに…いいけど」
たまに口論しても、いつの間にか仲直り。そうやって二人の歴史は積み上げられていく。
なかなか本音を見せない天使の悪魔だが、ふとした瞬間に優しさが覗くたび、カナタはもう少し素直になろうと思うのだった。