第12章 ポイント(R18)
気がつくと私は床で寝てた。タオルケットを被せられて。
周りには私の下着と制服が散らばっている。
逢坂くんはベッドに寝転がってスマホをいじっている。
私が床に手をついて起き上がろうとすると、手のひらにコンドームの包装の袋がくっついてきた。
…
「うわあーん」
私の目から涙が一気にあふれだす。
「えっ!なんでいきなり号泣?」
驚いた逢坂くんが私に駆け寄ってくる。
「こんなとこに寝かされて…。逢坂くん…私の扱いが雑になった…」
「ごめん…。ちょっと重くて…いや、寝てると重くなるから運べなくて…。ごめんね」
タオルケットに顔をうずめる私を彼がよしよしする。
本当は割とどうでもいいのに涙がどんどん出てくる。
「ぐすん…わたしのこと…そんなに大事じゃないんでしょ…」
困らせたくて因縁をつける。
「そんな…そんなことないよ。大事!すごく大事」
彼が私をぎゅうーっと抱きしめる。
気がすんだ私は彼の胸の中で笑顔になる。
でももうちょっとこうしてたいから…もうちょっとだけ泣き真似しよっかな。
fin