第8章 甘甘夏(R18)
「寝ちゃうの?」
彼が私の髪を撫でながら問いかける。
「うん。副交感神経で…眠いから…」
私は目を閉じたまま答える。
私の二の腕の柔らかいトコに彼が唇をつける。
彼の唇がちゅうっと吸いつく。
「…ん?なんかした?」
私は半分寝ながら尋ねる。
「しるしを付けた。僕のものっていうしるし」
私のちょっと焼けた腕に赤い小さなキスマークが付いてる。
「ノースリーブ着れなくなっちゃう」
私は軽く抗議する。
本当は別にどうでもいいんだけど。
「袖のない服なんて着たらダメだよ」
彼が指でキスマークをなぞる。
「お父さんみたいだね。ふふ」
私は彼の持ち物なの。
エアコンの風が熱くなった私の身体をゆっくりと冷ます。
fin