第29章 媚薬キャンディ(R18)
放課後、逢坂くん家に行ったとき。
部屋に戻った逢坂くんが、制服のポケットの中身を机に出す。
鍵とかスマホとか…キャンディ?
「あ、これ。クラスの人にもらったんだ。外国のお土産だって。美味しいらしいよ。ゆめちゃん食べる?」
「うん。ありがとう」
私は逢坂くんからキャンディを受け取る。
パッケージを眺める。
赤い果実っぽい絵が描いてある。
文字は…これどこの言葉?
「これ何語だろ? タイ語? アラビア語? どこのお土産?」
逢坂くんに尋ねる。
「さぁ…。教室にいる人みんなに配っていたところに居合わせただけだから詳しくは…」
逢坂くんが首を傾げる。
「まあ、このイラストから想像するとベリー系かな? いただきまーす」
私はパッケージを開けて口に入れる。
「ん…甘い〜! 外国のお菓子ってやたら甘いよね。
うん、でもやっぱりベリー系だ。ちょっと酸味があって…。
あ、もしかしたらお酒も入ってるのかな?
なんか大人っぽい味。美味しい」
私は詳しい感想を言う。
「美味しいんだね。よかった」
逢坂くんがニッコリと微笑む。