第28章 わたしにできること
次の日の昼休み。
教室で友達とお弁当食べてしゃべってたら、逢坂くんからメッセが来た。
@ 屋上に
(わ…もうバレたのか…)
屋上に行く。
「逢坂くん、どうしたの〜? めずらしいね、昼休みに。今日のお弁当どうだった?」
なんとなく口数が多くなる私。
逢坂くんが笑顔で答える。
「それはあれかな。罪悪感から口数が多くなっているのかな」
ギクッ
「なんのことかな? わたし何もしてないと思うけど…」
私は目が泳がないように気をつけながらとぼける。
「そう…。何もしてないねぇ。僕をだますような事しておいて…。いつからそんな悪い子になったのかな?」
「……」
逢坂くんが引き続き笑顔で私に尋ねる。
「プログラミング部に男子一人って…部員自体が明神一人しかいないんだってね。
という事は明神とゆめちゃん二人きりの部活って事だよね。
それを…コソコソ隠して…どういうつもりなのか聞きたいんだけど」
私はとりあえず開き直る事にする。
ていうか本当に悪気はないもん。
「別に隠してないし。言うと面倒だから言わなかっただけ。ほら、こんなふうに」
「お仕置き…」
私は逢坂くんのつぶやきをあわててさえぎる。
「そ、そういう込み入った話はまた別の場所で…。わたし、そろそろ女子トークに戻らないと。じゃあ、放課後…」
「今日、家に寄れるよね?」
逢坂くんが笑顔で確認する。
「…はい」
まあ、ある程度予想してたから…しょうがないかな。
fin