• テキストサイズ

逢坂くんの彼女

第27章 期末


今日は期末テスト一日目。

成績があまりかんばしくない私だけど、最近は逢坂くんに勉強を見てもらうようになってだいぶマシになってきた…と思う。

家で一人で勉強する習慣もついたし、今回の期末は期待出来るかも。頑張るぞー。

「おはよう!逢坂くん」

私はいつもの公園で彼に声をかける。

「おはよう…何だか張り切ってる?」

彼が私の様子を見て尋ねる。ふふっ。

「テスト…今回はいけそうな気がするんだ!」

私は自信を持って逢坂くんに話す。

「そう。よかった。教えがいがあるよ」

彼がにっこりと笑う。



お昼。

テストは…思ってたほど出来なかった…。

テスト期間中は午前中で学校は終わり。

駅前のハンバーガーショップで逢坂くんとお昼ご飯を食べる。

「…もしかして元気ない?」

逢坂くんが私の様子を見て尋ねる。

「うん…。あんまりテスト出来なかった…」

私はしょんぼりして答える。

「そう…。もう少し勉強法変えた方がいいのかな。まあ夏休みにゆっくり復習しよう。手伝うからね」

彼が優しく微笑む。

「…ううん。私のせいで逢坂くんまで成績が下がるといけないし…。
今日もこの後、一緒に勉強しようって言ってたけど…一人で家でするよ…」

私は自信なく答える。

「そんなこと心配しないで。僕は彼女が出来たからって浮かれて成績が下がるような男じゃないよ。大丈夫」

うつむく私の顔を覗きこんで彼が言う。

「それに僕は君の所在がはっきりわかっている方が……。
じゃなくて、君がそばにいてくれた方が安心していろいろなことに打ち込めるんだ。
まあ君はテスト期間中に遊び歩くような子じゃないけれど…。
君さえよければ君が家に来てくれた方が僕は助かるんだ」

「…そう…なの?」

私は彼の顔を見上げる。

彼はにっこりと笑う。

「うん」

「じゃあ…行く」

もちろん私だって一人で勉強するより楽しいし…。

「うん」

彼も楽しそうに頷いた。


/ 150ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp