第1章 1 JKとおじさん
暗い夜道でも、目があったのは理解できた。
だって、その人の目は
お義母さんに似た優しい目をしていたから。
その人の目を見たまま動かずにいると、少しオロオロし出すのがわかった。
「えぇ…っと」
すると、夜風が私たちに吹いた。
その風は冷たく、少しだけ身震いをする。
と、背中側に暖かさが広がった。
顔を上げると_____
『…?!』
「!あ...ごめんね?驚いた?」
そりゃあ驚きますでしょうに。
知らない人の顔が目の前にあったら…
でも、あぁ…優しい人だ。
抱えていた山吹色のコートを私の肩にかけてくれた。
「んで…どうしましたか?お嬢さん?」
黙り込む私を見て、質問を変える。
「今の時間わかる?0時過ぎ。健康な高校生は、帰ってねんねの時間だぜ?」
『…帰る場所なんて...』
「あー、悪いね」
少しの沈黙の後
「まあ、1つだけ言わせて。君、そのままでいいの?」
『…!』