第2章 1
枯葉がヒラヒラと舞う季節に余命を宣告された。
侑士兄さんの父は大学病院の先生で一昨年ここ東京に一緒に引越してきたらしい。
瑛士さんは伏し目がちな目をこちらに向けながら淡々と告げた。きっと言葉には表せられないほど悲しかったのだろうが私に悟られまいと威厳を取り付けたのだろう。隣にいる母と父が泣きそうになっているのが傍らに見えた、でも何故か私は涙が出てこない。死期を察していたのか若しくは衝撃が強すぎて脳がショートしているかのどちらかだろう。従兄弟である、忍足侑士はテニスの練習で今はこの場にいない。昨日までずっと心配そうな目で見てきたが、心配せんで。と送り出してきた。
侑士兄さんにはこのことは言えそうにないな、悲しむ顔が脳裏に浮かぶ。
それからは慌ただしかった。病室の用意と服や洗面類の用意。瑛士さんが権力を使ってそれなりに広いお部屋にしたらしい。いつもはやめてください!と言い張れるが今はそんな気力さえも浮かばない。きっと思っているよりも心にキたんだろうか。
元々、私の父の病院で診て貰っていたが民間医療では私の病気に対応できず、東京の大学病院まで来たのだ。