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鬼滅~甘い恋の話~時透無一郎 冨岡義勇★R18

第113章 決心〜冨岡義勇【微R】


義勇は静かに部屋へ入り、横たわるゆきの傍らへ歩み寄った。

ゆきは力なく視線を向け、消え入りそうな声で呟く。

「…ごめんなさい…結局また、御迷惑をおかけしました…」

義勇は何も言わず隣に腰を下ろすと、横になっているゆきを覆いかぶさるようにして優しく抱きしめた。

愛おしそうにその髪を撫で、頬に触れる。

「すまない…俺のせいでお前に、苦しい思いをさせた」

「…いいえ…」

「俺はお前にとっくに振られているというのに…自分の身勝手な気持ちをずっと押し付けていたんだ。だからあの嵐の夜お前を、我が物顔で抱いたんだ…。それで…こんな事に…」

覆いかぶさる義勇の体の重みと手の温もりに、ゆきはそっと目を閉じた。流れる静寂の中、かすかに唇を開く。

「私は…きっと心の奥底では、選べていなかったんだと思います…。」

頬を撫でていた義勇の手がピタリと止まる。

「無一郎くんも…義勇さんも…本当はどちらも大切で、好きだったんだと思います。だから…私が悪いんです…」

「ゆき…」

「お腹に、どちらの子か分からないけれど新しい命が宿って…二人とも大切なんだと気づきました。……義勇さん、無一郎くんの二人を同時に愛すなんて、きっと許されないことなのに…」

苦痛と流血により愛する命を失った深い悲しみと罪悪感が、ゆきの言葉から溢れ出す。

「そんな私に、天罰がくだったんです。」

義勇はゆきをかばうようにさらに強くその体を抱きしめた。

「ならば……二人とも愛したらいいじゃないか?」

「何を、言うんですか?無理ですよ」

義勇は、体を起こしゆきを見つめる。

「俺は、構わない…お前が時透の事も、想っていても完全に、線を引かれお前から拒絶される方が苦しい…。」

「無理を言わないでください…。不可能です。」

義勇は、ゆきの唇をそっと指でなぞる…。

唇が、重なろうとした瞬間に幸の声が響いた。

「師範、中に入ってもよろしいでしょうか?私がゆきさんの診察をもう一度します。」

義勇は、ゆきから体を離すと、「入ってもいい」と幸に告げた。

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