第6章 【折原臨也の独白です。とミサカは舌打ちしながらも紹介します】
僕は別に何の用もなく、何の思惑もなく、ただただ気が向いただけと言う単純な理由で公園に来て居た。
さしてする事もない。さて、では何をしようか?
公園でそれぞれの行動を取る人間達の様子を眺めながらボーッとベンチに腰掛けて居た…。
『ここは何処、私は誰??っとミサカは首を傾げて呟きます。』
そう、そこで彼女がいきなり現れたのだ。何もない所から、音もなく、最初からそこにあたかも存在していたかの様に、、しかし周りは変わらない。イレギュラーである彼女の事を問題にもせず、自分たちの行動に集中している。
彼女を一目見た時に頭のてっぺんから爪先までにビビッと電流が走った僕は多分、恋をしたんだと思った。でもそれとは別でヒンヤリとしたものも感じた。それは憎悪に良く似たもので、微かに人外の匂いがする彼女に嫌悪感をも抱いたのだと思う。
僕は人間が好きだ。愛してさえいる
”それ以外”なんかいらない。
なのに僕は人外の匂いがする彼女に引き寄せられている。
これが所謂”恋は盲目”。