第2章 承認
齋藤の後に続き、屋敷の一角に向かうと、すでに幹部隊士たちが集っていた。
視線を鋭く巡らせる者、穏やかだが目が冷たい者──。
一人一人の眼差しが霧島に注がれる。
斎藤は霧島を先に立たせ、淡々と紹介した。
「今日から三番隊に新たに加わる霧島だ」
霧島は深く一礼する。
「よろしくお願いします」
しばしの沈黙。幹部たちは無言で霧島を見つめ、腕や目つきからその覚悟を見極めようとしている。
やがて一人が口を開いた。
「へぇ……なんか弱そうだね、きみ」
栗色髪の猫目の青年が嘲るような口調に、霧島は動揺せず視線を合わせた。
「今日、斎藤と稽古したんだろ?どうだったんだ、腕は」
赤髪の青年が続ける。
「まだまだ粗削りだが……、素質は充分だろう」
「一君のお墨付きかぁ…。やるなあお前」
高い位置で髪を結った青年がにかっと笑う。幹部の中では一番若そうだ。
霧島は拳を軽く握り直し、静かに答える。
「覚悟はあります。必ず皆様と戦える力をつけます」
「各々、霧島君と話したいことはあるだろうが…まずは自己紹介をしよう」
近藤が幹部一人一人を紹介する。
巷でよく名前を聞く隊士ばかりで、霧島の緊張は一気に高まった。
しかし、彼は深呼吸を一つし、目の前の幹部たちと向き合う決意を固める。
斎藤は薄く目を細め、霧島を見守っていた。
その場に漂うのは、初めて会う者同士の緊張と、しかしどこか静かな信頼の始まりを感じさせる空気だった。
「さぁ、夕餉にしようか」