第4章 立候補
すると、なぜか降谷さんも話に加わってくる。
「僕も、陽菜さんのこと……すごく魅力的で素敵だと思います」
「は…?」
思わず、手が止まる。なにを言い出すの?この人は…。
見れば、真剣な顔でこちらを見ている降谷さん。
「彼氏さんとか、いらっしゃるんですか?」
「……い、いえ。いませんよ」
「えぇーっ!?もったいないっ!!」
蘭ちゃんが一番に反応して身を乗り出す。
でも次の瞬間――
「じゃあ、僕が立候補してもいいでしょうか?」
「……は?」
突然の意味不明な発言に、再び間抜けな声がでてしまう。
「実は、初めて陽菜さんを見た日から……ずっと、貴方が気になっていまして…」
「……」
「可能性があるなら……僕の彼女になってもらえませんか?」
……ブッ!!!
飲んでいたアイスコーヒーが喉で逆流し、思わずむせ返る私を横目に、蘭ちゃんが大興奮で立ち上がる。
「きゃあああっ!!これって、これって告白だよね!?ねぇ、コナン君!!」
「……ぼ、僕、子供だからよくわかんないけど……たぶんそう、かも」
冷静を装ってるけど、コナンくんの目が鋭くなってるのを私は見逃さない。
(ちょ、ちょっと待って……何これ?なんでいきなり…降谷さん本気?演技?ダメだ頭が回らなくなってきた…)
私の頭の中はぐるぐると思考が暴走するばかり。
そしてなぜかその後ろで、コナンくんの目がどんどん鋭くなっていく。
(とりあえず、上手く交わして今後のことを考えよう)
「えっと……私たち、まだ出会ったばかりですし……安室さんのこともよく知らないので…すみません」
告白をやんわりと断った。でも、安室さんはまるでそれを待っていたかのように…。
「わかりました。でも、僕は諦めません。必ず、好きにさせてみせますので。……覚悟してくださいね、陽菜さん」
ドクン、と胸が鳴った。
だめ、彼の足でまといにはならないって決めたから。
ときめいたりなんてしてないし、今まで通りに接するだけ。