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【ヒロアカ】愛と癒しの代償【R18】

第55章 告げられる想い、壊れていく心 ※


――夜中。

は、静かに目を開ける。
相澤は、眠っている。

その寝顔を、長く、長く、見つめてから。
そっと、腕の中から抜け出す。

胸元に触れ、いつも身につけていた、ダイヤのネックレスを外す。
相澤がくれたもの。
机の上に、静かに置いた。

涙が、ぽたり、と落ちる。

「……さよなら……消太さん……」

声は、ほとんど、音にならなかった。

振り返らない。

振り返ったら、全部壊れてしまうから。

(大好きでした)

は、静かに部屋を出た。

愛したまま。
愛されたまま。
何も言わずに。

________

朝。
目を覚ました瞬間、相澤は違和感を覚えた。
腕の中が、空だ。

相(…?)

まだ残る体温。
確かに、昨夜はここにいたはずなのに。

ゆっくりと身を起こし、視線を動かしたその先。
机の上に、それはあった。

小さな光を反射する、ダイヤのネックレス。

相「……」

心臓が、嫌な音を立てて跳ねる。

無意識に、ネックレスを掴む。
指先が、震えた。

頭の中で、昨夜のの表情が、声が、断片的に蘇る。

答えなかったこと。
眠りに落ちる前の、かすかな声。

――嫌な予感が、確信に変わろうとしていた。

相澤は立ち上がり、の部屋へ向かった。

ノックをしても返事は、ない。

ドアを開ける。

……人の気配がない部屋。

私物は最低限。
生活の痕跡だけが、置き去りにされている。

相「……くそ……」

相澤は、必死で走った。
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