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【ヒロアカ】愛と癒しの代償【R18】

第55章 告げられる想い、壊れていく心 ※


畳の上に並んで座る。

部屋は静かで、窓から差し込む光がやけに優しい。

クラスの話、友達の話。
一つ一つが、大切な記憶になっていく気がした。

は、何気ないふりをして轟の袖をつまむ。
指先から伝わる体温。

――ああ、温かい。

轟が気づき、視線を向ける。

轟「……大丈夫か?」

「うん……あったかい」

そう言って、は轟の手を握った。

轟は息を呑み、迷うように、でも抗えずの頬に触れる。

目が合う。
距離が、自然に縮まる。
唇が、そっと重なった。

一度だけ。
確かめるような、優しいキス。

轟「……今日は」

轟が低く言う。

轟「だめだって、言わねぇのか」

は答えない。
ただ、離れなかった。

その沈黙が、すべてだった。

もう一度、唇が重なる。
今度は、少しだけ深く。

轟「……」
「っ焦凍……」

名前を呼ぶだけで、胸が痛い。

轟は、これ以上進まない。
代わりに、壊れ物を扱うみたいに、強く抱きしめた。

轟「今日は……ここまでにする。だから…朝まで一緒に居よう」

その声は、必死だった。

布団に並び、轟はを強く、離さない。

轟「……ここにいろ」

「うん……」

当たり前のように、そう言われたことが、
どうしようもなく嬉しかった。

戻るつもりだった。
ちゃんと、戻るつもりだった。

でも、離れると決めた瞬間から、こんなにも名残惜しいなんて。
もっと、ずっと、この温もりのそばにいたかった。

(ごめんね……焦凍)

胸の中でそう呟いて、は、轟の腕の中で久しぶりに安心して眠りについた。
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