第55章 告げられる想い、壊れていく心 ※
エンデヴァーは、一言も、言えなかった。
そのすべてを、は、まだ知らない。
目を覚ました時、待っているのは、「助けてくれてありがとう」ではなく、“なぜ助けた”という世界だった。
エンデヴァーとホークスはそれぞれの罪を謝罪した。
記者たちは、言葉の剣を投げる。
「なぜそんな澄ました顔でいられるんですか」
だがホークスたちの表情は変わらない。
エ「…憔悴した顔で泣いていれば、取り返しがつきますか?」
「はあ?つくわきゃねぇだろ!」
社会の不安を取り除け、ヴィランを全部片付けろと、記者は声を荒らげた。
「それが……それが…」
エ「おっしゃる通りです。それが今、エンデヴァーにできる償いです」
しっかりと前を見据えてそう言った。
だが今、すべての人々を守るのは困難。
だから守るべき範囲を削減するとし、雄英をはじめとしたヒーロー科の学校を指定避難所として開くことになったと報告した。
先を見るために。
エ「非難も不安も、私だけに向けて欲しい。…みんなで俺を見ていてくれ」
ヒーローはふるいにかけられた。
人々から求められる者をヒーローだと言うならば、あの日ヒーローは消えた。
それでも、まだ立ち上がる人はいる。
エンデヴァーはワンフォーオールの問いに、分からないとだけ答えた。