第55章 告げられる想い、壊れていく心 ※
ホ「……それから…ここに書いてある、“愛”で力は増すってこと」
ホークスは目を瞑った。
を思い浮かべる。
ホ「のこと……好きな奴が…今の状態のを見て……愛情、注がないわけ……ないっすよ」
小さく、笑う。
ホ「……それは……俺も、同じ」
視線が、ジーニストへ。
ホ「……ジーニストさんも……多分」
ジ「……否定は、しない」
ホークスは、続ける。
ホ「……もちろん、それだけじゃない。敵さんの言葉を考えると……今回の件で……の力が…さらに増す可能性だって……ある。…それを……狙ってるのかもしれない」
静かに、確信を込めて。
ホ「…こっちは……あっちより、愛情が多い。……数も……重みも……何もかも」
最後は、ほとんど祈りだった。
ホ「……何があっても……守る。…命に代えても」
ジーニストは、静かに頷いた。
ジ「……同感だ」
部屋の外、眠り続ける。
は、まだ知らない。
自分がどれほど多くの“愛”に必死に、必死に、守られているかを。
そのまま、ホークスたちは緑谷とオールマイトのいる病室へ足を運び、ワンフォーオールについて話を聞いた。
その日の夜。
病院の病室、待機室、避難所、そして日本中の家庭のテレビが、同じ映像を映していた。
公安がまとめた、公式発表。
編集された映像と、冷たいナレーション。
《今回の大規模被害は――エンデヴァーの長男・轟燈矢、通称“荼毘”による被害。ならびに、公安所属ヒーロー・ホークスによるトゥワイス殺害。そして――》
一拍、置かれる。
《ヒーロー の血液および個性が、敵組織により長期間悪用されていた事実が判明しました》
画面に映る、カプセル、ガラスケース、血液、脳無。
誰かの怒号が、スタジオに飛ぶ。
「どういうことだ!!」
「ヒーローが原因じゃないか!」
「なぜ止められなかった!」
SNSは、瞬時に燃え上がった。
――言葉が、刃になる。
《優しさが、被害を拡大させた》
《無自覚な加害者》
《ヒーロー失格》
まだ眠っているに、一方的な罪が、積み上げられていく。