第55章 告げられる想い、壊れていく心 ※
そして別の部屋。
病院の小さな会議室。
机の上に置かれた、同じ報告書。
ホークスは、椅子に座ったまま、ページをめくる手を止めていた。
……いや、止まっているのは、手じゃない。
思考だった。
ホ「……はは……」
乾いた笑いが、零れる。
ホ「……考えたことは、あったんすよ」
ジーニストは、何も言わずに聞いている。
ホ「の血が……悪用されてる可能性。潜入中……何度も……頭をよぎった」
視線が、報告書の一文に落ちる。
ホ「でも……確証はなかった。……だから……」
拳が、机を叩いた。
ホ「…起こりうる中で…一番、最悪だって思ってたことが……そのまんま、現実になりやがった……」
声が震える。
ページをめくった先で、“荼毘=轟燈矢”の文字。
ホークスは、目を閉じた。
ホ「……だから、あの執着…。やっと理解しましたわ…」
唇を強く噛む、胸を押さえる。
ジーニストが、ゆっくりと口を開いた。
ジ「…私も……を昔から知っている。……だが……回帰……とは……」
その言葉に、ふと、思い出す。
ジ「……つい先日…、私は……彼女に、治癒された。……いや……違うな…“戻された”」
視線が、空を彷徨う。
ジ「重症だった……はずだ。だが……口づけた瞬間から……最良の状態へ……」
ホークスは、静かに息を吐いた。
ホ「他にも…ここには載っていない…。ワンフォーオール……って言葉を……俺たちは……知らなきゃいけない。それが何なのか…」
そして、視線が戻る。
ホ「…のことも。…絶対に……また、狙ってくる。置いていったのは……」
一瞬、言葉を選ぶ。
ホ「……の状態が…あまりにも…悪かったからだ。……こっちで、回復するのを……待つつもりだろう」
拳を、強く握る。