第55章 告げられる想い、壊れていく心 ※
翌日。
ホークスが、目を覚ました。
身体はまだ動かない。
それでも、ジーニストからがここにいると聞いた瞬間、無理やり身体を起こした。
セントラル病院の廊下は、夜でも明るすぎた。
無機質な白が、やけに目に痛い。
ホークスは、点滴スタンドを引きずるようにして歩いていた。
身体は限界だった。
羽も、心も、何もかもが。
――それでも、止まれなかった。
病室の前で、ほんの一瞬だけ立ち止まる。
扉越しに聞こえるのは、機械音だけ。
嫌な予感が、背中を這い上がる。
ホークスは扉を開けた。
そこには、相澤と、生徒たちがいた。
けれどホークスの視界に、彼らは入らなかった。
視線は一直線に、ベッドへ。
眠っている。
管に繋がれ、動かない姿。
ホークスは、よろめくように駆け寄った。
ホ「……」
声が、かすれる。
ホ「っ……なあ……」
返事はない。
ホークスはベッドの縁に手をつき、必死に呼びかける。
ホ「目……開けてくれ……頼む……」
喉が、震えた。
ホ「…ごめん……ごめん」
言葉にならない。
謝罪なのか、懺悔なのか、それすら分からない。
ホ「……起きてくれよ……」
震える指が、の手に触れる。
冷たくはない。
――生きている。
それだけが、唯一の救いだった。
相澤は、その背中を見つめてながら、何も言えなかった。
日が、過ぎていく。
2日。
3日。
緑谷も、も目を覚まさない。
時間だけが、残酷に流れていった。