第54章 暴かれる真実、踏み潰される祈り
相澤、そして爆豪。
立て続けに倒れていく姿を前に、緑谷の理性はぷつりと切れた。
緑「……うああああああ!!」
考えるより先に、身体が動く。
力の制御など、もうない。
緑谷は、力のままに死柄木へ突っ込んだ。
そして、ついに――触れられた。
死「……やっと、触れた」
死柄木の指が、緑谷の顔に。
死「もらうよ」
ワンフォーオールを奪おうとする。
だが、奪えない。
2人の身体は、そのまま地面へと叩き落とされた。
その頃、郡衙山荘から、ひとつの“災害”が、確実に距離を詰めていた。
歩く災害、ギガントマキア。
その肩には、ヴィラン連合の面々。
だがヒーロー側もまた、戦力を集結させつつあった。
事態は、最終局面へ。
爆豪、緑谷、エンデヴァー。
3人とも、限界だった。
轟は、歯を食いしばりながら3人を抱え、地面へと下ろす。
そこへ波動と飯田が駆けつけた。
飯「ここに大型ヴィランが近づいている!」
轟と波動は、死柄木へと攻撃を仕掛ける。
だが、地響きと共に空気が震える。
次の瞬間、ギガントマキアが到着した。
エ「逃げろ!!!!!」
エンデヴァーの怒号。
轟と波動は、衝撃波に弾き飛ばされた。
その時、の指が、ぴくりと動いた。
エンデヴァーと轟は、同時に駆け寄る。
エ「!無事か!!」
轟「大丈夫か、……!」
轟の胸が、締め付けられる。
轟「頼む…………」
祈るように、縋るように。
ゆっくりと、の瞼が、開いた。
「……焦……凍……?…炎司……さん……」
かすれた声。
轟「!!!!」
安堵が一瞬、その空気を嘲笑が切り裂いた。