• 小
  • 中
  • 大
  • テキストサイズ

【ヒロアカ】愛と癒しの代償【R18】

第54章 暴かれる真実、踏み潰される祈り


エクスレスの光線が機械を貫いた後。

床へ流れ落ちていた液体が、切断された導線へと、ゆっくり伸びていった。

エク「……?」

次の瞬間。

――――バチッ

導線から放たれた電流が液体を伝い、死柄木の身体へと走った。
そばに居たエクセレスにすら感じ取れないほどの小さな電流。

びくり、と。
死柄木の指が、ぴくりと跳ねる。

死柄木の胸が、大きく上下した。
肺に空気が叩き込まれる音。

目が、開いた。

死「……」

エクスレスは何も出来ぬまま。
死柄木の手が、無意識のままエクスレスに触れた。

エク「……っ」

声は、出なかった。

床に残ったのは、砕け散った肉片と、赤いマントだけ。

しばらくして、死柄木は、ゆっくりと起き上がった。

濡れた身体、重い頭、軋む関節。

死「……さみぃ」

床に落ちていたマントを拾い上げ、無造作に肩へ掛ける。
一息。

死「……最悪の目覚めだ」

掠れた声。

そのまま、視線を上げた――その時。

視界の端に、倒れている人影が映る。

死「……?」

首を巡らせる。
その瞳が、ゆっくりと意識を失ったままのを捉える。

死柄木の動きが、止まった。

数秒。
いや、ほんの一瞬。

死「……」

口元が、僅かに歪む。

死「……いや、最高の目覚めだ」

死柄木は、ゆっくりとの傍へ歩み寄った。

倒れたまま、意識は戻らない。
呼吸だけが、かすかに胸を上下させている。

死柄木は、膝をつく。

その指先が、全て触れないように、の頭の下へ差し込まれた。
ほんの少し、持ち上げる。

その拍子に、の瞼が、うっすらと開いた。
焦点は合っていない。
見えているのか、見えていないのかも分からない。
/ 742ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp