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【ヒロアカ】愛と癒しの代償【R18】

第54章 暴かれる真実、踏み潰される祈り


殻「人間というのは、実に面白い」

殻木はゆっくりと口角を上げる。

殻「愛せば愛するほど、守りたいものが増えれば増えるほど、苦しみ、迷い、歪んでいく」

肩を竦め、愉快そうに笑った。

殻「その様子を眺める時間は、退屈せんかった…。実に良い余興じゃった」

マイクの足が、ぴたりと止まる。

マ「……お前」

低く、押し殺した声。

マ「それが面白ぇのか。…人が苦しむ姿が」

殻木は表情一つ変えない。

殻「もちろんじゃ。ワインと同じじゃ。踏みにじって絞り出す。その味を楽しみたいだけじゃよ」

静かな沈黙。
その空気を切り裂くように、マイクは殻木を真っ直ぐ見据えた。

マ「勘違いすんな。俺だけじゃねぇ。を好きになった奴は、みんな本気だ」

マイクは目を逸らさない。

マ「半端な覚悟で、好きになっていい奴じゃねぇんだよ。個性がどうとか、抱いたとか、そんなもんが理由で、人を好きになるほど、俺たちだって薄っぺらくねぇ」

殻木へさらに近づいて睨みつける。

マ「惚れたのは、何度傷ついても、人を守ろうとする強さ。誰かのために泣ける、その優しさ。自分が壊れそうになっても、誰かを救おうとする生き方。……それがだ。だから、俺たちはあいつを好きなんだよ」

殻木は黙って聞いている。

マ「お前は、人の心を見世物にした。苦しむ姿を眺めて、笑ってた。でもな、俺たちは、お前の余興じゃねぇ」

ぐっと殻木を抱え直す。

マ「お前が見たかった結末には、絶対ならねぇ」

殻木は、わずかに目を細めた。

殻「ほう……。ならば、最後まで見届けよう。わしの余興となるか。…それとも、お前達がわしを退屈させるか」

歩き出しながら、小さく呟く。

マ「あぁ……見とけ」

その一言には、を想う、全員の覚悟が込められていた。
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