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【ヒロアカ】愛と癒しの代償【R18】

第54章 暴かれる真実、踏み潰される祈り


マイクは、殻木の襟元を掴むようにして引きずり、担ぎ上げていた。

拘束されているはずの老人は、痛みも恐怖も感じていないかのように、口だけは軽やかだった。

殻「……君も、のことを“愛して”おるのか?」

マ「……っ」

一瞬、喉が詰まる。
殻木はそれを見逃さず、くつくつと喉を鳴らした。

殻「はは……そうじゃろうのう。不思議じゃろう?なぜ、あれほどまでに人を惹きつけるのか」

マ「黙れ。お前がを語るな」

殻「容姿だけではあるまい…。優しさか、献身か……」

マイクの手に、力が入る。

殻「感謝してほしいくらいじゃ…。君だって……を抱いたのじゃろう?」

マ「黙れ」

低く、押し殺した声。
殻木は、それすら愉快そうに受け取った。

殻「安心せい、わしは責めておらん。むしろ、礼を言いたいくらいじゃ。…君たちのおかげで、の個性は、確実に“伸びておる”」

マイクは必死に感情を抑える。

殻「……連合が誘拐し、わしの薬を投与してからの血液を調べるとじゃな」

殻木は、懐かしむように目を細める。

殻「誘拐以降、力は――爆発的に伸びとる」

マイクの奥歯が、ぎり、と鳴った。

殻「つまりじゃ。わかるか?」

殻木は、わざと間を置く。

殻「それだけ、何回も、」

――ぷつ。

マ「黙れ」

何かが、マイクの中で切れかける。

殻「……俺が守る、そばに居る、頼れ。そう言われる度、愛は深くなり、力は増す。人は弱い。救われたい生き物じゃ…。それが一人で終わらねば、どうなる?ちょっとした嫉妬心が、独占欲になり、やがて支配欲へと変わる――実に自然な流れじゃろう?」

マイクの指が震える。

殴りたい。
今すぐ、頭が潰れるまで。
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