第54章 暴かれる真実、踏み潰される祈り
は、次々と襲いかかる脳無を捌きながら、広間を一直線に駆け抜けていた。
再生する前に、壊す。
声を上げる前に、止める。
ただ、前へ。
最奥へ。
相「待て! !!」
だが、その声は届かない。
エ「……だめだ。聞こえていない」
の視界には、もう目的しか映っていなかった。
広間の中央では、エンデヴァーが脳無の群れを引き受けていた。
そのとき、奥から血まみれの影が飛ばされてくる。
ミルコだった。
歯を食いしばり、荒い息で通信を入れる。
ミ『死柄木は…、カプセルに入ってる。カプセルは…おそらく、起動装置だ。……死柄木を起こすな。あれはもう、ただの小悪党じゃねぇ…』
その時、相澤、マイク、クラスト、エクスレスも、広間の別の場所で数体の脳無を相手しながら足を進めていたが、その通信に、相澤が即座に反応する。
相「マイク! エクスレス!」
振り向きざまに、叫ぶ。
相「奥へ行け! ……も、頼む!!」
マ「任せろ!!」
2人は、最奥へと走った。
は、すでに何十体もの脳無を沈めていた。
「……はぁ……っ……」
息は荒く、視界が揺れる。
だが、止まらない。
止まれない。
最後の一体を殴り伏せたその瞬間、世界が傾いた。
の身体は、すでに限界を超えていた。
裂けた皮膚。
酷使しきった筋肉。
足りない酸素。
「……は……ぁ……」
それでも、一歩。
そして、もう一歩。
辿り着いた最奥。
そこにあったのは、巨大なカプセル。
中に眠る、死柄木。
その前で、デバイスに手をかける殻木球大。
「……殻……木……」
殻「!? ひとりで、ここまで……」
驚愕と、歪んだ感嘆。
殻「……すごいのう」
許さない。
絶対に。
捕まえなければ。
なのに、足が動かない。
膝が折れ、は、その場に崩れ落ちた。
意識が、暗転する。