第54章 暴かれる真実、踏み潰される祈り
そして、辿り着いた先。
の足が止まった。
そこは、広間だった。
無数のカプセル。
その中には脳無。
整然と並ぶガラス容器。
ラベルの貼られた、個性ストック。
そして、一つだけ明らかに違うもの。
清潔に保たれた、透明なガラスケース。
中に浮かぶのは、赤黒い液体。
それは、の血だった。
(……)
空気が、冷えた。
怒りが、音もなく、滲み出す。
爆発しない、叫ばない。
ただ、重く、深く、沈んでいく怒り。
は、一歩、前に出る。
拳が自然と、握られる。
(……全部……)
守るために使ったもの。
救うためだと、信じていたもの。
それが、こんな場所で、こんな形で。
の背中から、はっきりとした“怒り”が立ち上る。
エンデヴァーでさえ、一瞬、声を失った。
――ここから先は、もう後戻りできない。
は、静かに、息を吸う。
そして、次の地獄へ足を踏み出した。