第54章 暴かれる真実、踏み潰される祈り
殻「便利な言葉じゃのう…。“守っているつもり”で、欲を正当化できる」
マ「……ッ!!」
息を呑む音。
相澤の肩が、ぴくりと跳ねる。
殻「なにも悪くない顔で、なにも知らんふりをして、を、縛っておったのは――誰じゃ?」
一拍。
殻木は、両脇をちらりと見る。
相澤と、マイク。
殻「まさか……自分たちは“違う”とでも、思っておるのか?」
エンデヴァーは、その様子を見て、歯を食いしばる。
拳を握るが、振るわない。
視線だけで、今にも飛びかかりそうな相澤とマイクを制する。
エ「……乗るな」
声は低く、荒い。
だが、理性は保っている。
相「……ふざけるな」
マ「てめェ……!!を、実験材料みたいに言いやがって!!」
相澤が一歩、踏み出す。
相「それ以上、口を開くな。次は――」
エ「イレイザー!!」
エンデヴァーの怒号が、空気を裂く。
エ「抑えろ!冷静さを欠くな!」
その騒音が、の耳には、ほとんど届いていなかった。
(……私の、せい……)
守られていたと思っていた。
助けになっていると、信じていた。
それが、誰かの命を繋ぐためだと。
そう、思いたかった。
(……でも……)
身体が、冷える。
(……私が、あげた……)
血も、力も、笑顔で差し出したものすべてが。
(……化け物を、造り出し…生かしてた……)
足から力が抜ける。
相澤が何か叫んだ。
マイクが名前を呼んだ。
でも。
の世界は、静かに、崩れていった。