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【ヒロアカ】愛と癒しの代償【R18】

第54章 暴かれる真実、踏み潰される祈り


まさか。

人助けのためだと信じていた行為が。
自分の血が。

脳無という化け物を生み出す“糧”だったなんて。

知らなかった。
知らなかった、では——

済まされない。

何年にも渡って。
知らぬまま、オールフォーワンの手を、敵の夢を、支えていた。

その事実が、の心を、容赦なく壊していく。

相「……待て」

低く、鋭い声が、その場の空気を切った。

相「の個性は“快気”だ。傷を治す力だろ」

相澤の視線が、殻木を射抜く。

相「“超再生”は治癒じゃない。失われたものを、元の状態に戻す力だ」

一拍。

殻木は、しわがれた喉を鳴らして――笑った。

殻「……ほう。さすがじゃのう。その通りじゃ」

その笑みが、答えだった。

殻「の個性は“快気”などという、生温いものではない。壊れる前の状態へ、時間を、巻き戻す力。それが、本質じゃ」



殻木の視線がに突き刺ささる。



殻「お前の本当の個性は」



息を飲んだ。
















殻「“回帰”じゃよ、」



言葉が、落ちた。
音もなく、だが確実に、空気が止まる。

の胸が、ひくりと跳ねる。

(……回帰……)

それは、治す力じゃない。

――戻す力。

殻「ハイエンド脳無の“超再生”。あれはすべて、お前の力を基にしておる。何度壊れても、何度でも“元に戻す”。治療ではない。むしろ再生ですらない。"回帰"じゃ」

の呼吸が、乱れる。

「……っ、は……」

殻「そしてな」

殻木は、さらに一歩、踏み込んだ。

殻「それは脳無だけではない」

相「……何?」

殻「長生きの秘訣…と言ったかの」

殻木が塚内を見据える。
嫌な予感が全身を襲う。

殻「ワシ自身も、じゃ。老い、衰え、壊れていく身体を――何度も、何度も、元に戻してきた」

マ「……は……?」

殻「延命じゃよ。そして――」

もう聞きたくない。
最低最悪の事実ばかりが明らかになる。
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