第53章 特別な日、愛される幸せ
相「ほら、時間だ」
「はい!」
2人は職員室を後にし、A組の教室へ向かう。
扉を開けた、その瞬間。
パンッ!!
パンパンッ!!
勢いよくクラッカーが鳴り響いた。
「わぁっ!!」
驚いて一歩後ずさる。
教卓の上には、お菓子やジュースが山のように並べられていた。
そして、一番最初に飛び出してきたのは爆豪と轟だった。
爆「、…誕生日、おめでと」
轟「おめでとう、」
2人が同時に声を掛ける。
その後ろから、
「先生おめでとう!」
「誕生日おめでとうございます!」
「今年もいい1年にしてください!」
次々と祝福の声が重なっていく。
教室いっぱいに笑顔が広がった。
「えっ……みんな……!」
思わず目を潤ませる。
すると、隣の教室の扉まで勢いよく開いてゾロゾロと生徒たちがやってきた。
拳「先生ー!」
B組だった。
拳藤を先頭に、物間、鉄哲、泡瀬、取蔭たちが顔を覗かせる。
拳「お誕生日おめでとうございます!」
鉄「先生!おめでとうございます!」
物「今日はA組だけに独占させない!」
B組からも次々と祝福の声が飛んでくる。
廊下まで賑やかになった。
「みんなまで……」
胸がいっぱいになる。
こんなにたくさんの人に祝われる誕生日は、生まれて初めてだった。
教室中が笑顔に包まれる。
その光景を、教室の後ろから静かに見ていた相澤は小さく息を吐いた。
相(……賑やかだな)
楽しそうに笑うと生徒たちを見て、止める気にはなれなかった。