第51章 祝福の日、初めて知る幸せ
静かなギターの音色が部屋に響く。
ゆっくりと息を吸い込み、透き通るような歌声が重なった。
優しく背中を押してくれるような歌。
大切に思う想いが、一つひとつの言葉に込められていた。
誰も話さない。
誰も動かない。
ただ静かに、その歌声へ耳を傾けていた。
最後の一音が、ゆっくりと消えていく。
部屋には静かな余韻だけが残った。
ぱち、と小さな拍手が響く。
それをきっかけに、大きな拍手が部屋いっぱいへ広がった。
瀬「やっぱ先生の歌って癒やされるなぁ……」
上「俺これ音源ほしいんだけど!」
笑い声が広がる中、轟は静かに立ち上がり真っ直ぐの前まで歩いた。
轟「ありがとう、」
その瞳は、どこまでも優しかった。
轟「最高の誕生日だった。こんなの……初めてだ」
そして後ろを振り返る。
轟「みんなも、ありがとな」
八百万は嬉しそうに微笑む。
八「轟さんが喜んでくださって、本当に良かったですわ」
みんなも自然と笑顔になる。
も胸がいっぱいだった。
「みんな、今日は呼んでくれてありがとう!」
みんなを見渡して笑う。
「また明日からも、頑張ろうね!」
「「「はーい!」」」
元気な返事に笑いながら、は寮を後にした。