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【ヒロアカ】愛と癒しの代償【R18】

第51章 祝福の日、初めて知る幸せ


その後、ケーキも食べ終わり、みんなで後片付けを始めた。

夕方でも、外はすっかり暗くなり、窓の向こうには冬の夜空が広がっている。

上鳴がお腹をさすりながら呟いた。

上「夜ご飯食べれっかなぁ……」

瀬呂も苦笑する。

瀬「それな。俺、もう食べれる気しねぇ〜」

飯田はすかさず腕を組んだ。

飯「何を言っている!栄養は満遍なく摂取しなければならないぞ!」

上&瀬「はーい……」

気のない返事に、部屋中から笑いが漏れる。

その様子を見ていたも、思わず頬を緩めた。

「ふふ」

何気ない会話。
何気ない笑顔。

そんな時間が、とても愛おしかった。

片付けも終わり、はそろそろ帰ろうとみんなへ声を掛けようとした、その時だった。

轟「……なぁ、」

「ん?」

轟は少しだけ言葉を探すように視線を落とした。

轟「お願い、聞いてもらってもいいか」

「もちろん。どうしたの?」

轟は照れくさそうに笑う。

轟「……もう一つだけ、わがまま言ってもいいか」

は優しく頷いた。

轟「昔、よく歌ってくれた曲……もう一回、聞きてぇ」

「……!」

その言葉に目を丸くする。

轟がまだ小さい頃、好きだと言ってくれた、あの曲。

耳郎が勢いよく手を挙げた。

耳「私も聞きたい!」

尾白も頷く。

尾「俺も!」

すると、いつの間にか耳郎がギターを抱えてきていた。

耳「はい、先生」

葉隠も笑う。

葉「主役のお願いだからね♡」

気付けば、生徒たちは自然とソファへ座り、を見つめていた。

は少し照れながらギターを受け取る。
ストラップを肩へ掛け、静かに構えた。

「この曲はね」

優しく轟を見て、少しだけ微笑む。

「大切な人にはちゃんと幸せでいてほしいって、そんな願いを歌った曲」

轟の胸が、静かに熱くなる。

「今日は、焦凍のために」

轟「……っ」
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