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【ヒロアカ】愛と癒しの代償【R18】

第51章 祝福の日、初めて知る幸せ


その様子を見ていた男子たちの間に、ほんの数秒だけ沈黙が流れた。

瀬&切&上「……」

飯「……」

峰「……」

誰も何も言わない。
言えなかった。

みんな同じことを思っていたから。

——俺がやりたかった。

ほんの一瞬早く、爆豪が動いただけ。

それだけのことだった。

やがて瀬呂が肩を竦め、小さく笑う。

瀬「……一歩、遅かったな」

上鳴も苦笑する。

上「俺も行こうと思ったのにぃ〜!」

切島は頭を掻きながら笑った。

切「あー…考えること、みんな一緒だよな」

飯田は静かにその光景を見つめていた。

飯(僕も……)

その想いは、誰にも話していない。
胸の奥にしまったままの、小さな恋心。

だからこそ、何事もなかったように眼鏡を押し上げた。

峰「あぁー!オイラがやりたかったー!」

上「おめーは無理だろ!届かねぇ!」

峰「うるせー!!!先生の肩に乗ってオイラがつけるんだよ!」

瀬「ダメだろそれ」

その反応に、男子たちから小さな笑いが漏れた。

一方、そんなやり取りにはまったく気付かず、は飾り付けを続けている。

その笑顔を見つめながら、轟は静かに息を吐いた。

轟(……俺も)

手を貸したかった。

頭の中に浮かんだその想いを、そっと胸の奥へしまい込む。

今日は、自分の誕生日だから、みんながこうして祝ってくれている。

それだけで十分幸せだった。

飾り付けも終わり、テーブルには砂藤が焼いたケーキと色とりどりのお菓子、八百万が淹れた紅茶が並べられた。

甘い香りが部屋いっぱいに広がる。
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