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【ヒロアカ】愛と癒しの代償【R18】

第51章 祝福の日、初めて知る幸せ


相「今日は朝から賑やかだな」

教室へ入ってきた相澤が、いつも通り淡々と言った。

「今日、焦凍がお誕生日なんです」

相「あぁ、そうか」

相澤は轟へ視線を向ける。

相「誕生日おめでとう、轟」

轟「ありがとうございます」

相「祝いはホームルームが終わってからにしろ。席につけ」

「「はーい!」」

その一言で、さっきまで賑やかだった教室はいつもの朝へ戻っていった。

いつものように授業が始まり、昼休みを挟み、放課後になる頃には、あっという間に一日が終わっていた。

ホームルームが終わると、教室は再び賑やかになる。

葉「ねぇねぇ!寮戻ったらさ!轟の誕生日会しよーよ!」

砂「じゃあ俺ケーキ焼くわ!」
八「では私はお紅茶をご用意しますわ」
瀬「じゃあ俺、飾り付けするわ!」
切「俺も手伝う!」

どんどん話が進んでいく。

けれど、その輪の中心にいるはずの轟だけが、少しだけ取り残されたような気持ちになっていた。

こんなにも自然に。
こんなにも当たり前のように。
自分の誕生日を祝おうとしてくれる人たちがいる。

そんなことは、今までなかった。

こんなにも誰かに祝われる誕生日は、初めてだった。

胸の奥が、不思議なくらい温かかった。

芦「じゃ、早く帰ろー!」
飯「だが、廊下は走るなよ!」

いつもの騒がしさのまま、生徒たちは次々と教室を飛び出していく。

緑谷が廊下から顔を覗かせた。

緑「ほら轟くん!早く帰ろ!」

轟「あ、あぁ」

気付けば教室には自分だけが残っていた。

その時だった。
ガラッとドアが開く。

「焦凍、まだいた」

教室へが入ってくる。

緑「あ!ちゃん!今日轟くんの誕生日会やるから、仕事終わったら来てね!」

「ほんと?もちろん!仕事終わったら行くね」

緑「じゃあ僕、先行ってる!」

そう言って緑谷も走っていく。

教室には、2人だけになった。
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