第48章 乱れる鼓動、還る温度
少ししてが起き上がろうとすると、相澤が自然に手を添えて支える。
相「ゆっくりでいい。まだふらつくだろ」
「…はい」
立ち上がった瞬間、本当にふらついて、とっさに相澤の腕にしがみつく形になる。
相「……ほらな。無理をするな」
ふらつくの横を、相澤はさりげなく歩幅を合わせて寄り添う。
爆豪は遠くからその光景を見て舌打ち。
心操は、何も言わず、ただ拳を握りしめ、今の自分では届かない距離を痛感していた。
緑「ちゃん!ほんとに大丈夫ですか!?僕っ、制御できなくて……!」
「大丈夫だよ。出久は大丈夫?怪我とかない?」
緑谷の目がじわっと揺れる。
緑「僕は大丈夫…っ!」
「なら、良かった」
その優しい返しに、緑谷の表情は崩れ、胸の奥で何かがふっと軽くなる。
それを見て、相澤は無言のまま緑谷の肩を軽く叩く。
まるで 責めてはいないと伝えるように。
それぞれ胸の奥に違う熱を抱いたまま、ゆっくり元の場所へと戻っていった。
相澤は、失いかけた恐怖をまだ胸に抱えながら。
爆豪は、奥歯を噛みしめて抑えた痛いほどの感情を胸に秘めながら。
心操は、今日の悔しさを糧にするため静かに拳を握って。
そしては、夢と現実が重なって揺れる心を抱えたまま。
こうして、この日のA組×B組+心操の合同訓練は幕を下ろした。
ただの対抗戦ではなく、それぞれの“想い”が静かに動き出した、転機の1日として。