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【ヒロアカ】愛と癒しの代償【R18】

第47章 揺れる心、ほどける夜 ※微


の視界が一気に滲んで、呼吸がぶつりと乱れる。
誰かの前で声を上げて泣いたのなんて、いつぶりだろう。

「……っ……ひ、っく……!」

爆豪は驚いたように目を見開くが、すぐに動いた。
腕を伸ばして、を自分の胸に引き寄せる。

乱暴じゃない。
抱きしめるのにも慣れてないくせに、必死で優しくしようとしてる。
肩をしっかり押さえて離さない。

は胸元に顔を埋めて泣き続けた。
爆豪の服が濡れるのも構わず、息が詰まるほど。

爆豪は背中を優しく撫でながら、でも目だけは苦しそうで。

爆「…誰だよ………なんでだよ」

理由を聞いたわけじゃない。
ただ、心の底の本音が漏れただけ。

爆「をこんなに泣かせたンは…誰なんだよ…」

強い風が吹いて、爆豪の前髪が揺れる。

爆「クッソ…」

涙の海の中で、は爆豪の胸の震えに気づく。

でも爆豪は、抱きしめる腕だけは緩めない。

爆「……ここにいりゃいい。それだけでいいから」

風の音だけが流れていく中、2人はただ、しがみつくみたいに寄り添っていた。

しばらく泣いて、呼吸がようやく落ち着いてきたころ。
は爆豪の制服を握ったまま、小さく息を吸った。

「……もう……わかんないの……」

爆豪の手がぴくっと止まる。

は震えた声のまま続けた。

「気持ちが……ぐちゃぐちゃで……どうしたらいいのか……わかんない……」

ようやく絞り出したその言葉に、爆豪はゆっくりとの肩から手を離した。
でも、距離はほんの少しも離さない。

目の奥に、強い光が戻ってくる。

爆「……簡単な話だろ」

息を吸い込むようにして、爆豪が言う。

爆「オレにしときゃいい」

風が、止まったみたいだった。

は思わず顔を上げる。

爆豪は逃げずに見ていた。
まっすぐに。

爆「気持ちがぐちゃぐちゃだろーが、迷ってようが……俺だけ見ときゃ、何も問題ねぇ」

その言葉は強引なのに、どこまでも優しい。
“選べ”じゃなくて、“頼れ”だった。

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