第47章 揺れる心、ほどける夜 ※微
ホ「言えんことばっかで、俺の世界は、誰にも見せられん色で染まっとる。でも……の声だけは……その色を薄くしてくれた」
告白じゃない。
なのに、胸を撃ち抜くほどの重さだけが伝わる。
の呼吸が止まりそうになる。
「………離して……っ」
拒むにはあまりにも弱い声。
それでも、その一言でホークスがわずかに身を引いた。
その瞬間、視線がの胸元へ落ちる。
ダイヤが控え室の薄灯りで揺れた。
ホークスの目が、露骨に痛む。
ホ「へぇ……それ。——誰にもらったと?」
声色は柔らかい。
でも、僅かな刺があった。
は反応が遅れ、思わずネックレスを握る。
忘れたはずの、ホークスの熱。
全部がぐちゃぐちゃに溶けて、涙が滲む。
「なんで…そんな顔するの………、せっかく……せっかく忘れてたのに……っ」
ホークスの眉が震えた。
そして、静かに、苦しそうに呟く。
ホ「忘れてたんじゃなくて……誰かが、忘れさせてくれたんだ」
怒りでも嫉妬でもない。
ただ、どうしようもない喪失。
の胸がまた締めつけられる。
ホ「敵連合に連れ去られたってニュースで見たとき………心臓が握りつぶされたみたいに痛くなった…」
その重さに、の指先から力が抜ける。
ホ「モデルしとる写真も……見たくないのに、見た。……まるで好きな人に向ける目、しとってさ…」
苦笑するように、息を吐く。
「…わたし……!」
何かを言いかけて、喉がつまる。
言葉にならない。
頭の中に蘇る。
モデルの時、最後に思い出した顔。
赤いドレスを着た夜、ふと浮かんだ赤い羽根。
全部、ぜんぶ。
“その人”は――
今、目の前にいる。