• 小
  • 中
  • 大
  • テキストサイズ

【ヒロアカ】愛と癒しの代償【R18】

第47章 揺れる心、ほどける夜 ※微


ランキング発表が終わり、ざわつく会場の空気を抜けて控え室へ戻る途中。
は、シンリンカムイと軽く会話をしながら歩いていた。

シ「帰り、車乗ってくか?」
「え!いいんです…」

ホ「はーいはい、シンリンカムイさん。ちょっと俺、雄英の子のお話あるんで、この子借りまーす!」

ふいに軽い声が割り込んだ。

その声だけで、の心臓がひゅっと縮まる。

ホークスが、そこに立っていた。

金の瞳がやさしく細められ、ふっと笑う。

ホ「久しぶり、元気してた?」

平然とした、いつもの余裕の声。

会いたくなかった。
話したくなかった。
忘れたはずだった。

なのに胸はとんでもなく跳ねていて。

シ「雄英の子?」

ホ「そうそう。職場体験で受け入れた常闇くんの話をね。ね?ちょっとだけ時間ちょうだい」

軽い仕草で の腕を取った。

──けれど。

掴む手の力は、笑ってしまうほど強かった。

シンリンカムイは、「ではまた」と去っていった。

ホークスは一言も喋らず、ぐい、とを自分の控室の中へと引き込んだ。

ドアが閉まった瞬間。

「……っ!!」

背中を壁に押しつけられ、強く、抱きしめられた。

羽毛の香りが、息を奪う。
腕の力が震えている。

ホ「……会いたかった」

耳元で、抑えきれなかった声が落ちる。

「っ……!!ちょ……やめ……!」

必死に押し返そうとするけれど、腕はびくともしない。

ホ「……ごめん。会ったら……また抑えられんくなるって……わかっとったのに」

羽の擦れる音が、切羽詰まった呼吸を震わせた。
腕を振り払おうとした、その時。

ホ「……ずっと、しんどかったんだ」

耳元へ落ちた声は、乾いた痛みに満ちていた。
/ 740ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp