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【ヒロアカ】愛と癒しの代償【R18】

第46章 抑えきれない想い、残った温もり ※


暫くして、はゆっくりと瞼を開く。

ぼんやりと天井を見つめる。
まだ夢の続きを見ているような、不思議な感覚。

身体は少し重い。
けれど、それ以上に胸の奥が温かかった。

「…あれ」

小さく呟いて、そっと視線を横へ向ける。

そこには、静かな寝息を立てる緑谷がいた。

穏やかな表情。
昨夜の顔が嘘みたいに、安心しきった寝顔だった。

は思わず小さく笑う。

「初めて見たな…」

小さい頃から知っている。
真面目で、一生懸命で、誰よりも人を想う少年。

そんな緑谷の、こんなにも無防備な表情を見るのは初めてだった。

昨夜のことを思い出す。

いつもの緑谷とは違った眼差し。
切羽詰まったような声。
必死に何かを堪えていた姿。

そして、自分を見つめる、あまりにも真っ直ぐな想い。

「…出久」

自然と名前が零れる。

その時、胸の奥が小さく脈打った。

は胸へ手を当てる。

「……?」

痛みではない。
苦しくもない。

けれど、何かが違う。

個性が強くなったような。

違う。

そんな単純なものじゃない。

何かが、胸の奥に静かに寄り添っているような。

説明のつかない、不思議な感覚だった。

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