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【ヒロアカ】愛と癒しの代償【R18】

第46章 抑えきれない想い、残った温もり ※


緑谷は早足での元へと向かっていた。
いや、向かうというより引き寄せられていた。

胸の奥で鳴り続ける鼓動。

会いたい。

ただそれだけが頭を埋め尽くしていた。

気付けば、目の前にはの部屋があった。

緑谷は息を飲む。

今ならまだ戻れる、そう思った。
思ったのに。

指先は勝手に扉を叩いていた。

しばらくして、部屋の向こうから足音が聞こえる。
緑谷の心臓が跳ねた。

そして、ガチャと扉が開く。

「あれ?いず──」

緑谷はその姿を見た瞬間、を強く抱きしめていた。

頭が真っ白になった。

会えた。

その事実だけで、張り詰めていた何かが切れてしまう。

ぎゅっ、と自分でも驚くほど強く。
離したくないとでも言うように。

腕に力が入る。

は目を見開いた。

けれど、すぐに思い出す。
以前交わした会話を。

だから、驚きはしたけれど怖くはなかった。

は抵抗しない。
ただ静かに緑谷を受け入れる。

緑谷の肩が震えていた。
まるで、ずっと我慢していたように。

緑「ちゃん…」

掠れた声だった。

緑「ごめん…僕…」

謝っているのに、腕は離れない。
むしろ少しだけ強くなる。

は何も言わなかった。

ただ、そっと緑谷の背中へ腕を回す。

「わかってる。大丈夫」

全てを包み込むような、優しい声。

「大丈夫だよ、出久」

その言葉に、胸の奥で何かが大きく脈打った。
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