第1章 黒の教団
久しぶりに母様の顔見て思ったけど、やっぱりティナって母様に似てるんだよな。
初めてティナと会った時は名前も似てるし実は私とティキとティアの3つ子とか思ったけど、赤い髪のティナとは違って母様は白い髪、私とティキは黒髪だから違う。隠し子の可能性も考えたけど、年齢が一緒でティナが生まれたのも冬頃らしいからこれも違うかってなったんだっけ。
あ、でも母様とティナ、目は違うかも。母様はツリ目だけどティナはタレ目だし。
そんな事考えながらサンドイッチを食べ終わる頃に、リーバー班長が母様を呼びに来て部屋を出ていく。
「忘れてた、ティア、結婚おめでとう。」
「えっ、あ、ありがとう母様。」
静かにドアが閉められ、少し空けてマービンが深く息を吐いた。
「緊張した…。」
「私も十数年ぶりに母様に会ったから緊張した…。…母様にマービンと結婚したこと話したっけ?」
「ん、いや、話してないよな。マザーとかから聞いたんじゃないか?でも結婚祝福されて良かった。お義母さんがどこにいるか分かんねえって挨拶出来なかったし、後でちゃんと挨拶しに行こうか。」
「…ありがとう。母様が普通の人間じゃないって知っても、私の母として接してくれて。」
「ティアにとっては大切な母親だろ?だから俺も義母として接するだけだよ。見た目が結構年下だからお義母さんとは何となく呼びづらいが…。」
「あはは、たしかに。母様、見た目が私が10歳の頃から変わってない気がするから母娘より姉妹に見えるかも。」
「そんなに前からなのか…?」
そういえば私、母様のこと殆ど知らないや。聞いても全く教えてくれなくて。大人になった今なら父親のこととか教えてくれるかもしれないし今度聞いてみようかな。