【NARUTO】ごめんなさいから始まる物語【トリップ】
第4章 出会い
カカシは、どうしても彼女のことが気にかかっていた。
彼女がこの里に来て二ヶ月ほど経つが、特に変わった様子が見られないのだ。
監視役としては手間がかからないことに喜ぶべきなのかもしれないが…。
(仮にも、過去に一度自らの命を絶とうとした者だ…)
カカシは、それが如何に孤独で、虚しく、悲しいことか知っていた。
また、忍ではない彼女の弱さにも慣れなかった。
カカシが普段接しているのは里の忍だ。
自ら花街に出向くこともないカカシは、忍以外の女性と接する機会もなく、扱い方がいまいち分からない。
ただ漠然と、カカシの中で、彼女は「守ってやらなくていはいけない存在」だという意識が芽生え始めていた。