第13章 ハッピーバレンタイン
深澤さんの場合
バレンタイン当日…
世の中は甘々なバレンタインを
迎えているのに
私と辰哉の間には
今険悪な空気が漂っている…
その理由は
私が会社の先輩の為に
手作りしたバレンタインのケーキを
辰哉が食べてしまったから…
「なんで食べちゃったの…?
私昨日言ったよね?
先輩と約束したから
バレンタインに手作りのケーキ
作ったって…?」
空っぽの箱を見ながら
文句を言う私に辰哉は
「…なんか甘いものが
無性に食べたかったから…
別によくない?
新しく買えば…」
なんてよくわからない理由を
もごもごと言うと
私から目を逸らす
そんな辰哉の態度に
余計にイライラして
「だから…
先輩が私が料理出来ないみたいに
いつもバカにしてくるから
今年は手作りチョコあげるって
説明したでしょ?
だからいっぱい練習して
やっと美味しくできたのに…
もういい…
仕事行ってきます…」
そう言って
バレンタインの朝
怒りながら家を出た…